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第17話 日本人気質、いつに無い不思議体験|データベースシステムのデジログ/digilog

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第17話 日本人気質

小学校のサマーキャンプのキャンプファイヤーに使用するため、マキ用の廃材を探していたところ、ある犬友(犬連れの散歩仲間)のご近所で家の建て替えが始まったという情報をキャッチ。
廃材にも処分代がかかる昨今のこと、
「いいよ、釘はそのままでよければ、・・・」
「そこによけておくから○○日までに持って行って、・・・」
などと、例年、どこの現場でも快く協力していただいている。

早速、廃材をいただく交渉のため、出勤前に犬友のご近所の現場に立ち寄った。
現場では、重機で木造家屋の解体の真っ最中。
10名程度の職人さんが額に汗して、解体と廃材の分別作業をしている。
早々に親方を探してみるが、職人さんたちが皆イラン人と思しきアラブ系の顔立ちで、誰に声をかけたらいいのやら・・・。
恐る恐る、近くにいた一人に日本語で話しかけてみる。
「すみません、その柱をいただくことできますか?」
すると、「チョット、マッテ!」
重機の横で作業していた、年の頃は40代前半の職人さんに何語か声をかけ、早速、その方が手を止めて私の方へ来てくれた。
この方も、どっぷりアラブ系のお顔だち。
   「この柱を使うの?」
よかった、普通(?)の日本語である。
そこで、趣旨を説明し、柱を10数本程度いただきたい旨、お願いすると、
   「いいよ、トラックで取りにくるの?」
「ワンボックス車で来ます」、例のボンゴである。(第12話)
   「それじゃ、長いと入らないだろうから、適当な長さに折っとくよ」
なんと気の利くことか。
翌週の日曜日に取りに来ることを伝え、差し入れに持参した缶コーヒーを手渡し、お礼を言ってその場を後にした。

さて、日曜日(廃材のピックアップの日)、もう一人のお父さんを載せて、正午前に車で現場に乗りつけると、土日はいないと言っていた例の職人さん他4~5人で作業をしていた。
「こんにちは」挨拶すると、すぐにやってきた。
   「この車で運ぶの?」
キャリアにも積んで運ぼうと考えていることを説明すると、
   「う~ん・・・。それじゃ大変だから、ウチのトラックで運んでやるよ、近所だろ」
「・・・!?」
   「ちょっと待ってて。ちょうどもう少しで引き上げるついでだから」
な、なんということか、全く思っても期待もしていなかった申し出におおいにたじろいでいると、
   「いいよ、いいよ、子ども達のためだろう。 これ片付くとオレ達も楽だし・・・」
なんとも「粋」である。
折角のお申し出に感謝をし、お願いすることにした。
その職人さん、他の職人さんにテキパキと作業の指示をだし、
一番の若手(10代?)と思われる、今風の唯一の日本人(見た目ではあるが)の男の子に、運ぶ廃材の積み込みを指示した。
そろそろ仕事も終わると思っていたからか、面倒くさそうにしている若手の彼に、

その職人さん、ごく普通に

   「これ無くなれば片付くだろ、仕事のうちだよ・・・」

 

「・・・!」


その後、家のガレージまでトラックで運んでいただき、丁寧に積み上げていってくれた。

今や、日本で働く外国人も多く、それに比例するように就労外国人の犯罪も多く取り上げられており、結果、滞在のみならず入国に際しても大きな規制が設けらている。一時期は代々木公園に集まるイラン人達が問題になり、また薬物の取引きにも多くのイラン人が検挙されている事実もある。
ここに登場した職人さんがどこの国の人かは定かではない。
しかし、今般、流ちょうな日本語のみならず、気遣いや「粋」な応対に接し、日本に在留する外国人労働者(特にブルーカラー)に対し認識を新たにした次第である。
たまたまであろうが、最後に登場する「若手日本人(?)」と比べるにつけ、
今や「日本人気質」って、誰に対する言葉?
と、疑問を感じずにはいられない出来事であった。

日付2012/07/10

投稿者半澤 透

ブログ-四方山話-



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